基本文型|授与型
最後の基本文型「授与型」です。「動詞+目+目」_最も長い基本文形。徹底した口慣らしが必要です。
- I gave the guy my cell phone number.
- My parents bought me an iPad.
- We wrote our teacher thank-you poems.
- I wonder who sent me this Valentine card.
動詞の後ろに目的語が2つを従えた授与型は、「A に B を授与する(あげる・くれる)」をあらわす型です。目的語の順序は変えることができません。いつも「A に B を」の順番となります。
上の例文では、すべて「あげる・くれる」の意味合いになっていることに注意すること。授与型でつかわれるとどんな動詞でも手渡しの意味合いになります。配置のことば英語では、文型と意味はガッチリと結び付いているのです。
- Mika tells me all the school gossip.
- My Frandma taght me Korean.
- My Mom used to read me bedtime stories when I was a kid.
この型で手渡しされるのは具体的なモノだけではありません。「教えてくれる」「読んでくれる」など、抽象的な手渡しにも使うことができますよ。
- My old scooter costs me a lot of time and money.
- It took me 3 hours to get home from school today, owing to the typhoon.
- The hotel changed us $50 for losing our room key.
授与型は「あげる・くれる」だけではありません。そこに cost, take, charge(かかる・取る・請求する)などの単語を使えば、奪う意味関係もあらわすことができます。誰かから何かを奪う関係_「マイナスの授与」というわけです。
授与をあらわす、もう1つの形
「授与」をあらわすのは授与型の文だけではありません。前置詞を使ってもあらわすことができます。
- She gave this love letter to me.
[ She gave me this love letter. ]
この前置詞を使った形には、to を使う場合と for を使う場合があります。 to は到達点、for は「~のために」と受益者をあらわす前置詞。give(あげる), tell(告げる), send(送る)など到達点が意識される動詞では、「この人にあげた・言った・送ったんだよ」と to が使われ、make(作る), find(見つける), buy(買う)など、受益者が強く意識される動詞では、「~のために作った・見つけた・買ったんだよ」と for が使われます。
- I'll send the party photos to you.
- She wrote this love letter for me.
- She baked some muffins for her volleyball club.
それでは問題です。次のペア、意味の違いがわかりますか。
- She brought this chair to me.
- She brought this chair for me.
①は「僕のところに」、単なる到達点。②は「僕のために」、僕を思いやって、ということですよ。簡単ですね。
この形は代替形
前置詞を使って「授与」をあらわすこの形、実はそれほど重要度が高くありません。授与をあらわす場合には授与型が圧倒的にノーマルな形だからです。この形が使われる典型的な状況は、受けての強調です。
- Don't you dare read that! She wrote that love letter for me!
この文では「僕に(me)」が目立つ文末に置かれ、前置詞 for により誰のためにかが明示されていますよね?これにより、受け手に強い光が当たる形となっているのです。
授与型とこの形は、使われる状況もニュアンスも異なります。「どちらでも同じ」と考えず、授与型ではあらわすことのできない強調を与える「代替形」だと考えてくださいね。
それでは、授与型についてはここまで。
See you again.