レポート文(基礎)
「私は~だと思います」「彼は~だと言った」など、主語の発言や思考内容を文で展開するのがレポート文。大変頻繁に使われる形ですから、必ずマスターしなければなりません。この形の後ろに流れるネイティブの意識をつかみましょう。
- I think Mary is gorgeous.
- Tom said today is his birthday!
- Mom doesn't understand that I want to live my own life.
それぞれ「動詞+(that)節(文)」という形をとっていますね。これがレポート文の最も単純な形です。ですが誤解のないように。この形を「動詞+節」と見てはなりません。「動詞の内容を後続文が説明している」と見るのです。そう、レポート文は「説明は後ろから」_単なる「説明ルール」の文なのです。 think の内容を Mary is gorgeous が説明。said の内容を today is his birthday が説明。ほら、簡単。
「動詞+節」と見てはならない理由は、レポート文では主節動詞は1語とは限りませんし、また動詞が使われるとも限っていないからです。
■時制の一致
- Tom said to me he loved me.
トムは私が好きだと言った
日本語訳では、「私が好きだ」と現在形が使われているのに対し、英語では he loved me と、過去形が使われています。これは英語のもつ(時制の一致)と呼ばれる独特のクセです。「主語(said to me)が過去なら、従属節(he loved me)も過去にする」というクセ。時制の一致は、レポート文では欠かすことのできないテクニックです。
レポート文を作る「欠乏感」
レポート文を会話で反射的に使うためには「欠乏感」を意識すること。
- I think.
- Tom said to me.
これでは言いたいことがまるでわかりません。不十分なのです。「think の内容を説明しなくちゃ」_この欠乏感が後ろに説明文を呼び込む。説明を展開する。この意識で練習すれば、レポート文はすぐに使えるようになります。
that の配慮
レポート文には that がしばしば使われます。that を使っても使わなくても文法的にはOKですが、この that には、どんな意識が隠れているのでしょうか。
that は「導く」がイメージされる単語。後続する内容を丁寧になめらかにそして正確に導きたいという配慮が働いているのです。
- I think that he is the best captain we've ever had.
訳文にはあらわれませんが、「僕が思っているのはどういう内容かというとね...」と導く感触が文に加わっています。
- I agree with all the other committee members that we should postpone the meeting until next week.
agree(同意する)とその内容文が離れてしまっていますね。私ならここでは必ず that を使います。agree に誤解なくその内容をつなげたいから。さあ、そろそろ that のキモチがわかってきましたね。
that はフォーマルな(堅苦しい・かしこまった)ケースに多用されますが、もうみなさんならその理由がわかるはず。そう。聞き手を論旨からはずれないよう、丁寧に間違いなく導きたいという配慮が働くためです。
はい、レポート文基礎はここまで。次は that 節以外を勉強するよ。
See you again.