onephrase-english’s diary

英文法や英会話を学習するための参考書的ブログ

There文

There文の形・意識

  • Mommy, there is a trange-looking guy at the door.

「there + be動詞」で文を始める there文。初めて話題にのぼる事柄を「~がいてね」「~があってね」と話題の中に引っぱり込んでくるときに使われます。

 ママとお話していたら、玄関でゴトゴト。女の子がそっとのぞいてみるとそこには...。この文は、そんな状況がピッタリの文。それまでのママとのお話に「変な男」は出てきていませんよね。ママとの話しに「初めて」変な男を引っぱり込む。この意識が there文を使わせているのです。

be動詞は後ろの名詞と一致する

there文の動詞(be)は there とではなく、後ろの名詞によって形が決まります。

  • There is a boy / There are boys in the garden.

奇妙ですか?だけどね、ネイティブは不思議に思わないんですよ。「a boy がいてね」と、この文では後ろの名詞が主人公だからです。a boy が心理的な主語、there はそれを引っぱり込むための前置きに過ぎない。だからこそ、動詞が後ろの名詞と一致しても、何も不思議はないのです。

2とおりの「~がある・いる」

  1. Tom is in the park.
  2. Your son is in the school yard at the moment.
  3. He was in the car park.

there文「初めての事物を話題に持ち込む」、もう大丈夫ですよね?

それでは、既出の(すでに話題にのぼっている・お互い知っている)ものについて「~がいる・ある」と述べるにはどうしたらよいのでしょうか。もちろん例文のように、ただのbe動詞文を使っておけばいいのです。

Tom, your son, he あるいは the boy などといった表現は、ふつう there文には使われません。 それは意識が矛盾するから。これらはすべて、すでにお互いがよく知っているものを指す表現。there文を使って初めて持ち込む必要がないのです。ただの be動詞文と there文。英語では2とおりの「いる・ある」が使い分けられているのですよ。

■固有名詞などが there文で使われるとき

固有名詞など既出の表現は there文にはふつう出てきませんが、「there文に固有名詞はでてこない」などと勝手に規則をあみ出してはなりません。 there の引っぱり込む感覚とマッチする状況なら固有名詞だってOK。

I can't think of anyone to take Anna's place, can you?

Ah! There's Heather!

考えあぐねている A に B は、「ヘザーがいるよ!」と思いもかけなかった人物を話題に引っぱり込んでいます。だから there はOK。ことばはね、生きているんですよ。

では、命令文はここまで。

See you again.